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ニュース 2021年12月6日

【日本フードサービス協会】2021年10月の外食産業市場動向調査の結果を発表


日本フードサービス協会が、2021年10月の外食産業市場動向調査の結果を発表しました。

9月末に緊急事態宣言とまん延防止措置が全面解除、10月下旬には首都圏1都3県や大阪府の時短営業要請も解除されました。こうした中、ファーストフード業態が好調を維持し、全体売上はほぼ前年並みの99.5%、コロナ禍前の一昨年比では93.9%にまで回復。しかし、パブ・居酒屋業態は酒類提供が再開されてもなお苦戦が続き、前年比69.2%、一昨年比では46.5%という結果になりました。

業態別に動向を見ると、ファストフードは全体では前回月から継続する形で8か月連続のプラス(プラス5.4%)。ハンバーガーチェーン店がメインの洋風だが、そのメイン企業となるマクドナルドは、2014年夏からの相次ぐトラブルをきっかけとした多様な問題点の露呈による低迷から復活の動きを見せている。今回月では「テイクアウト・デリバリーが引き続き好調」とあり、テイクアウトやデリバリーの選択肢を持つことへの奏功の影響が大きく、売上はプラス11.8%とプラスに。なお2年前同月比、つまり新型コロナウイルス流行前となる2019年10月との比較では、プラス22.2%を示している。なおマクドナルド単体の2021年10月における営業成績はプラス13.7%(売上、既存店、前年同月比)とプラスを示している。客数はプラス5.4%、客単価はプラス7.6%と堅調な伸びを示しています。

牛丼チェーン店を含む和風は、客数はマイナス1.0%、客単価はマイナス0.9%となり、売上はマイナス1.9%。麺類は客数マイナス4.9%、客単価はプラス0.4%となり、売上はマイナス4.5%。和風は「営業時間短縮や店舗数減少(がマイナス要因)」とある。持ち帰り米飯/回転寿司は売上がプラス5.9%。「引き続き高いテイクアウト需要」とあり、巣ごもり需要が売上をけん引したようです。

パブ/居酒屋部門では、パブ・ビアホールの売上はマイナス22.8%、居酒屋の売上はマイナス35.1%。部門全体では売上はマイナス30.8%を示しました。「酒類の提供制限により休業店舗が多かった前回月に比べ、10月の制限解除後は店舗が徐々に再開されたものの、再開ペースは店によって異なり、依然厳しい状況が続いている」と説明されており、新型コロナウイルスの流行と業界の体質との相性の悪さのダメージが継続中であることがうかがえます。

新型コロナウイルスの影響ですが、そもそも論として店舗が自主休業していれば客が来るはずもなく、営業しても(場合によっては自治体からの要請に従う形で)時短や販売品の制限を行うところも多く、イートインは客同士の距離を取るために収容効率が悪化、さらに来店客数そのものが三密忌避気運で少ないことから、客数は激減する形となりました。企業も従業員のリスク回避で集団での外食をひかえたり、リモートワークの浸透で出社する人が少ないため催しで外食を使う機会が無くなり、これも大きなマイナスの影響を与えています。疫病の影響である以上、仕方がないとはいえ、衝撃的な値には違いない。特にその店舗スタイルや就業者向けのビジネスの色合いが強いパブや居酒屋は大きな痛手が継続しています。各種規制の解除、営業時間の短縮要請・夜の酒類提供時間の短縮や自粛要請はようやく解除されたものの、一度離れた客足が戻るのには、まだ時間がかかりそうです。

日本フードサービス協会加盟会員社による外食産業市場動向調査(2021年10月度 結果報告) 詳細はこちらから

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