魅力的な飲食スペースに:飲食店開業者のための食器と備品選び
飲食店の業態、メニュー、大枠の厨房機器などが決まったら、食器や備品を購入していきます。最近はインターネット通販も充実してきており、食器や備品の購入も楽になってきていますが、拘りがあるもの(食器など)はお店に足を運んで選ぶ事も大切です。
今回は、飲食店開業に必要な食器や備品について解説していきます。
食器や備品を揃える前に
どのようなコンセプトにするのか、料理をどう提供するか。ここが決まらないと必要な食器や備品は揃えることが出来ません。
インターネットで注文し、届くまで時間がかかってしまう備品があるかもしれません。オープンに影響を与えないよう余裕をもって選び、購入するようにしましょう。
必要な食器の数・選び方について
飲食店において、最も重要な備品は「食器」です。食器は食事を食べるための道具としてだけでなく、食事をより美味しく見せる効果も発揮します。全ての食器を同じ数揃える必要はありません。あらかじめ想定して、よく出るメニューや複数のメニューで使うものを多めに用意します。
メインメニューの場合、食器は座席数の1.5倍~2倍位は必要になります。しかし、この数はあくまでも目安で、店ごとの事情により必要な数は上下します。
その他、オープン時は従業員のオペレーションが慣れていない為、破損する率が高まってきますので、開店時は特注品や高級品を揃える必要はありません。慣れるまでは高価な食器類は避け、徐々に良いものを買いそろえるとよいでしょう。
そして、ほとんどの食器に多く使われる陶器はほぼ問題はありませんが、食器の素材によっては食洗機や電子レンジにかけられないものもありますので注意が必要です。
食器を選ぶポイント
業種業態によって使用する食器は異なりますが、ここでは共通して大事なポイントをお伝えします。
開業時は特注品や高級品を揃える必要はない
オープン時はスタッフもオペレーションに慣れていないため、お客様に運ぶときについ落としてしまったりなど、破損率が高まります。慣れるまでは高価な食器を避け徐々に良いものを買いそろえていくのも一つです。
食器は料理を載せるものではなく、演出するものだと意識する
食器の大きさ、色によってお客様が受ける印象は大きく変わります。黒い器で高級感、白い大きめの器で大衆感や清潔感が出たり、小皿や小鉢に盛るのか大きめの更に盛るのかなどによっても価格に対しての満足度やおいしさ感に影響します。これらに食材との色合いなども加わりますので自店のメニューによって選んでいきましょう。
使い勝手についても確認しておく
ほとんどの食器に多く使われる陶器はほぼ問題ありませんが、食器の素材(漆器・合成樹脂・非耐熱性のガラスなど)によっては食洗機や電子レンジにかけられないものもあります。
必要な備品リスト
飲食店の開業には、さまざまな備品が必要です。厨房で使う「調理用備品」とフロアで必要な「客席用(ホール)備品」に分け、もれがないようにしていきます。
調理用品・器具
厨房廻り
調理台、シンク、冷蔵庫、冷凍庫、コンロ、ガスオーブン、フライヤー、炊飯器、電子レンジ、食器棚、スライサー、ミキサー、包丁、まな板、鍋、フライパン、調味料入れ、ボール、さる、測り、お玉、泡立て器具、トング、しゃもじ、しゃくし、フライ返し、菜箸、タッパー、ラップ、衛生手袋、ペーパータオル、ごみ箱、清掃用具、時計、ユニフォームなど
食器
ティーカップ、コーヒーカップ、ビールグラス、ビールジョッキ、ジュースグラス、ワイングラス、カクテルグラス、ピッチャー、平皿、深皿、小皿、パスタ用皿、小鉢、茶碗、丼、箸、スプーン、フォーク、ナイフ、子供専用(食器、箸、スプーン、フォーク、ナイフなど)など
客席(ホール)
テーブル、椅子、のれん、メニュー、おしぼり、伝票、伝票クリップ、レジ、レジ用ロールペーパー、釣銭トレー、金庫、電卓、文房具一式、電話、傘立て、清掃用品、ビニール袋(大・中・小)、パソコン、客席用調味料入れ、ペーパーナプキン、洗剤、除菌用品、会計用伝票、領収書、伝票挟み、トイレットペーパーなど
その他
音響設備、照明設備・器具、防犯設備、冷暖房設備など
上記は一例ですが、調理内容やお店にコンセプトによって必要な備品は変わってくるので、調理工程やコンセプトをイメージしながら必要なアイテムを書きだしていくと良いでしょう。毎日使うものですから、使い勝手の良さを重視してください。
まとめ
特に大切なのは「統一感」です。客席用の備品は、店舗の雰囲気を左右し、お客様の目に直接触れる部分ですので、お店のコンセプトに基づいて考えていきましょう。
そして、ターゲットによって喜ぶポイントが変わってきますので、想定しているお客様に合った準備を整えましょう。