飲食店の家賃に係る費用の考え方とは?
飲食店を開業するにあたり、「家賃」は特に気になる話です。お店の家賃の目安がどれほど知っておかなければ、たちまち経営難に陥ってしまうでしょう。
飲食店の家賃相場は地域や立地などによって異なるため、一概にはいえません。基本的には、東京のように人口が多い地域や、駅前など便利な立地である場合、家賃は高くなる傾向です。一方、地方都市や不便な立地にあると、同じ家賃であっても、より広い店舗や条件が良い店舗を借りられる可能性があります。
そこで今回は、一般的な飲食店の家賃に係る費用の考え方についてご紹介します。
飲食店の家賃の相場は売上の7~10%
上記でも記述しましたが、飲食店と一口に言っても種類や場所によって家賃相場はさまざまです。しかし、一般的には売上の7~10%が相場と言われています。小さい店舗だと7%前後、大型店舗であれば10%前後が大まかな目安と考えられているようです。家賃がこの数値を上回ると経費が赤字になると言われているので、十分に注意してください。
仮に、1日に予想される売上が10万円で、1ヵ月の稼働日数が26日の飲食店をオープン予定だとすると、1カ月の売上は260万円になりますので、賃料は26万円以下が目安になります。ただし、売上が思うように伸びなかった場合、材料費や人件費は削ることもできますが、賃料を削ることはできません。そのため、26万円ぴったりではなく、20万円程度の物件も含めて探してみることをおすすめします。下限を広げることで、より多くの物件を見ることができますし、安価でも魅力的な物件に出会える可能性も上がります。
粗利から賃料を考える場合、粗利の20~30%程度に収める
粗利で換算すると20~30%程度に収めるのが適切であると言われています。粗利というのは、売上から材料などにかかる原価を引いて求める金額のことです。とはいえ、店舗物件を検討するのは実際のオープン前ですから、売上も原価も正確に知ることはできません。
そこで、客単価や回転率の予測、席数などから予測を立てることになります。原価についても、予想されるメニューや客単価から、おおよそ月にどのくらいかかるのか計算してみましょう。ただし、これらはあくまでも概算ですから、楽観的になりすぎずに現実的な数字を想定することと、予想通りに集客がいかなかった場合に備えて、ある程度余裕を持った資金計画を立てておくことが大切です。
まとめ
家賃比率が低くなると、その分利益を多く出せるため、どの程度の家賃比率であるかを把握することは、飲食店経営にとって大切なことです。そこで大事なのはシュミレーションをする事です。どうやって目標に到達するかを具体的に考えて準備するためにも、開業前には売上目標を細かくシミュレーションしましょう。