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飲食店でカラオケ導入にかかる費用相場や許可・騒音対策について解説


飲食店、特にスナックやバーなどで開業する場合、カラオケを導入することを検討されているかと思います。カラオケを導入する前に気を付けておかなければならないのが、「風営法」「費用」「騒音」に関してです。

そこで今回は、飲食店でカラオケ導入にかかる費用相場や許可・騒音対策について解説していきます。

飲食店開業の際にカラオケを置きたい場合、どんな許可が必要なのか?

カラオケを置いてお客さんに歌ってもらうというサービスを提供する飲食店(カラオケ喫茶、スナックやバーなど)を営業する際に必要となる許可どのようなものでしょうか?一口にカラオケをするといってもその時間帯や種類の提供の有無によって必要な許可は異なります。またお客さんが自発的に歌うのか、お店の人が勧めて歌うのか、そのお客さんは特定のお客さんなのか不特定のお客さんなのかなど、一見どうでもよいように思えることがとても重要です。

まず風俗営業許可は接待をすることができます。接待というのは、例えば特定のお客さんに歌うことを勧めること、合いの手を入れること、デュエットをすることなどです。風俗営業許可を受けずにこれらのことをすると無許可営業となります。

そして特定遊興飲食店営業許可は深夜にお酒を提供し遊興させることができます。深夜とは0時から6時のことですが、東京都全域で5時から6時の営業は禁止されているので実質的には0時から5時です。不特定のお客さんにカラオケを勧めて歌ってもらうことが可能となります。

飲食店営業許可でカラオケができるお店を営業する場合は、「深夜の営業」「お酒の提供」「カラオケを勧める」のどれかをしなければ良いということになります。この3点が揃うと特定遊興飲食店営業許可が必要になってしまいます。例えば、深夜に営業しお酒の提供をするがカラオケをすることを勧めない(お客さんが自分から歌う)という形です。

どの許可で営業するかは迷うところかもしれません。というのもそれぞれが一長一短だからです。風俗営業許可は0時(特定の地域では1時まで)しか営業ができませんし、飲食店営業許可ではカラオケを勧めて盛り上げることができません。

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カラオケの重低音による振動や騒音対策が必要!?

カラオケの音量や歌声は、騒音や重低音の振動を伴います。カラオケをしている人は楽しいでしょうが、近隣の人たちには迷惑となる可能性も高く、トラブルにつながるケースもあります。

飲食店にカラオケを設置する場合、音漏れがしないようにするなど店内の防音対策をしっかり行う必要があります。開業する地域(都道府県)や立地によっては、音漏れも法令違反となるケースがあるので、注意しましょう。また、近隣から警察に苦情が入れば警察の立ち入り検査が行われ、騒音・振動以外の問題を指摘されてしまうケースもあります。

地域や立地によって騒音・振動基準は異なりますが、例として東京都の近隣商業地域や商業地域の基準をご紹介します。

  • 午前8時~午後6時 60デシベル
  • 午後6時~深夜0時 50デシベル
  • 深夜0時~午前6時(深夜営業時間帯) 50デシベル

基準に違反した場合は遵守事項違反となり、指示処分が下されます。それにも従わなかった場合、10日以上80日以下の営業停止になる可能性があります。防音設備の設置費用は高額ですが、カラオケを設置する場合は防音対策を十分に行いましょう。

カラオケ導入にかかる費用相場

カラオケを導入するにあたっては、機材を揃えるのにかかる費用だけでなく、その後の維持費(ランニングコスト)もかかります。ここでは必要となる機材と費用相場についてみていきたいと思います。

必要なカラオケ機材について

必要なカラオケ機材は以下になります。

  • 通信カラオケ本体:カラオケの本体で必須機材
  • マイク:2本あると便利。ワイヤレスがおススメ
  • アンプ:スピーカーから音声を出力するための機材
  • スピーカー:音楽やマイクの音を流します
  • 液晶モニター:映像と歌詞を表示します
  • デンモク:選曲用のリモコン
  • インターネット回線:光ファイバーかADSLのインターネット回線を用意
  • 通信カラオケ用ルーター:楽曲配信を受けるための専用ルーター

カラオケ機材にかかる費用相場

カラオケ機材には、カラオケ本体のほか、マイク、スピーカー、液晶モニター等の周辺機器があり、インターネット回線を整えることも必要となります。それらは新品で購入するほか、中古品の購入、レンタル、リースといった選択肢があります。新品を購入する場合の費用相場は、約100~300万円、中古品を購入する場合の費用相場は10万円前後となっています。

ただし、上記の費用相場はカラオケ機器単体の購入となり、周辺機器等は別途費用がかかるのでご注意ください。また、カラオケ機材を導入する手段としてはレンタルやリースで一定期間借りることもできます。こちらはカラオケ本体に周辺機材を合わせた一式で月額3~5万円程度(※楽曲配信料は別途発生)となっており、大幅に初期費用を抑えることが可能。購入する場合には何年もかけて減価償却するのが一般的なので買い替えが難しいですが、レンタルやリースであれば契約期間ごとに新しい機器へ交換することができるのもメリットとなります。

ランニングコストの費用相場

ランニングコストとは一般的に、設備や建物を稼働・維持するために定期的にかかる費用のことを指します。カラオケを導入する際にも月々のランニングコストはかかります。カラオケのランニングコストとして、一つは、楽曲配信料。もう一つは、著作権料です。

楽曲配信料
楽曲配信料とは、楽曲の配信を受けたりカラオケ機器で再生したりするための費用です。通信カラオケに内蔵された全ての楽曲所有権は各メーカーのものとなっているので、その情報利用料として楽曲配信料を支払う必要があるのです。

機種によって料金は異なりますが、費用目安として月額10,000~17,000円程度です。なお、契約をしない場合または解約した場合には、20日程でカラオケ本体のロックがかかり、全ての機能が停止して使えなくなりますのでご注意ください。

著作権料
飲食店やスナックでカラオケを利用する場合には、著作権の手続きが必要になります。音楽作品はもともとCD、放送、配信、演奏等どのように利用するかによって著作権の手続きが異なり、通信カラオケのメーカーとカラオケ利用店ではそれぞれが異なる利用手続きを行っています。

従って、飲食店でカラオケを利用する場合にも、日本音楽著作権協会のJASRACに対して音楽の再生・歌唱・上映に関する著作権の契約手続きを行う必要があり、著作権料として月額3,500円~16,000円の支払いが発生します。(※利用店舗の業態・規模・定員によっても金額が異なります)なお、手続きの申込みは、JASRACのサイトから調べて申し込むことも可能ですが、通常はカラオケ機器の代理店が窓口になってくれるのでそちらを経由して契約することをおすすめします。

まとめ


いかがでしたでしょうか?今回は、飲食店でカラオケ導入にかかる費用相場や許可・騒音対策について解説しました。

飲食店にカラオケを導入する際には、許可や騒音対策、機材の費用・楽曲配信料・著作権料などざまざまな事が必要になってきます。法律を無視した営業を行うと、重い罰則が科せられることになります。飲食店開業でカラオケを設置する際には、風俗営業許可や特定遊興飲食店営業許可の届け出をしっかり行うだけでなく、振動や騒音対策も忘れず行うようにしましょう。

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