【飲食店】仕入れに仲卸業者を活用するメリットとは?
飲食店において、食材の仕入れ先は店舗によって様々です。最近ではインターネット経由で仕入れているケースも多く、他には近隣の商店やスーパーで食材を購入している飲食店も少なくありませんが、実はこれらの仕入れ先だと損をしている可能性があります。経営を改善するためにも仲卸業者の活用を考えてみてはいかがでしょうか。
今回は、仕入れに仲卸業者を活用するメリットについて解説していきます。
飲食店における仕入先は色々ある!?
「仕入先」と言っても、その選択肢は街の八百屋さんから総合食品卸まで多岐にわたります。以下は一例になります。
- 近隣商店(八百屋・魚屋・肉屋など)
- 業務用専門スーパー
- 一般のスーパーマーケット
- 食品総合卸
- 専門商社(輸入食品など)
- 楽天・アマゾンなどのネットショッピング
- 生産者(生鮮野菜・生鮮鮮魚など)
各仕入先の得意分野と不得意分野をかしこく見極め、自店に合った仕入先を上手に組み合わせて使用することが飲食店経営成功の秘訣になります。
仲卸業者とは?
卸売市場の中に店舗を構え、卸売業者から買い受けた商品を仕分けて小売業者や飲食店などの買出人(かいだしにん)に販売する業者のことです。卸売市場で仲卸業を営むには市場開設者の許可が必要になります。
仲卸業者は、物流においてとても重要な役割を担っています。まず、漁師や農家などの生産者が市場に食材を持ち込みます。この食材を卸売業者に委託し、仲卸業者が市場内でセリや相対取り引きなどにより購入します。そして、それを小分けにして販売するという流れです。
基本的に相場を作り出すという役割がある仲卸業者は、物流の中核を担っています。また、卸売業者や仲卸業者は公的な許可が必要な職種であるため、市場や食材の価格に対する影響力も大きいといえます。
- 食材の評価:競りで卸売業者から食材を買い受ける
- 食材の分荷:食材を小分けにして、小売業者や飲食店などに販売する
仲卸業者を活用するメリットとは?
仲卸業を営むには高いスキルやノウハウ、経験が必要です。市場で食材を評価し価格をつけているので、確かな目を持っていないとできる仕事ではありません。つまり、仲卸業者を利用すれば、自身が目利きできなくても、よい食材を仕入れやすくなるというメリットがあります。
また、仲卸業者の中にはマグロを見続けて数十年、貝類を扱って数十年というベテランも大勢います。そのような食材のプロフェッショナルと付き合うことで、食材についての知識やノウハウを学べるのは、仲卸業者を利用している飲食店オーナーの特権だといえるでしょう。
さらに、業者と契約すれば、食材をお店へ定期的に配達してもらうことが可能になります。新鮮な食材を直接店舗まで届けてくれるので、飲食店オーナーは自ら買い出しに行く必要もなくなります。これまで買い出しに費やしていた時間を、新メニューの開発やお店のプロモーション、人材の育成といったことに使えるようになるでしょう。
そして小売店などで購入するよりも、よい食材を安く買えることが多いのも嬉しいポイントです。小売店も仲卸業者から購入した食材をお店に並べることがあり、その価格には当然ですが小売店の利益が上乗せされています。仲卸業者から直接買い付ける場合、小売店のマージンがなくなる分、食材を安く手に入れることができるのです。また、小売店を仲介すると、小売店の店頭に並べられるまでにどうしても時間がかかってしまうため、その分新鮮さが失われてしまいます。仲卸業者を利用すれば新鮮な食材を提供することができますし、原価率を抑えられることで営業利益アップにもつながるはずです。
まとめ
仲卸業者は、食材を評価し、小分けにしたものを飲食店に販売しています。それには、プロのスキルやノウハウが必要で、簡単にできることではありません。プロの業者と付き合う中で、食材の知識やノウハウを学ぶこともできます。
仲卸業者は、飲食店にとって、味方にすべき大事なパートナーと言えるのではないでしょうか。良い食材を仕入れる為には、お店に合った業者を探し、信頼関係を築きながら付き合っていくことが大事です。