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皆が来たがるお店作りをしよう!飲食店の掃除の仕方について解説


飲食店を見るポイントはいろいろありますが、お客様はお店の清潔感を見ています。清潔感を保つためには、当然、定期的に掃除をする事が必要になってきます。

今回は、飲食店の掃除の仕方について解説していきます。

日本人は清潔好き

日本人は特に清潔好きだと言われます。プライベートな外出でも除菌シート持ち歩き、トイレに行けばウォシュレット。しかも、便座のフタは手を触れずに開けることができる国は、日本以外にありません。また、毎日お風呂に入るのは当然で、ちょっと汗をかいただけでシャワーを浴びることを見ても日本人が清潔好きなことは一目瞭然です。このような日本で飲食店に求められるのは、清掃が行き届いていて、常に清潔な場所というわけです。

飲食店では、テーブルクロスについた小さなシミも大きなマイナスポイントです。また、見た目がきれいなだけではなく、ちょっと生ゴミの臭いがしたというだけで敬遠されてしまいます。これに関しては客席だけでなく、厨房内の清潔までも心がけることが必要なのです。

飲食店の掃除のタイミングとは?

飲食店の清掃というと開店前か閉店後というのが一般的ですが、営業中に汚れてしまうことも想定して清掃は行わなければなりません。営業中ではお客様が帰られた後、食器やコップを片付けるいわゆるバッシングのタイミングがその時です。椅子やテーブルの下に忘れ物は無いか、食べ残しが落ちていたり、飲み物がこぼれていないかまずはチェックです。万が一汚れがあっても営業中に掃除機をかける訳にはいきませんから雑巾で丁寧に除去しましょう。その上でテーブルを拭き上げ最後にアルコール除菌をして完了です。

その他として、バッシング時以外で清掃を行う必要があるのはトイレです。トイレは繁盛店ほど利用頻度が高くなり汚れやすくなります。ただでさえ忙しいのにそこまで手が回らないと思われるかもしれませんが、時間を決めて清掃をしないと汚れやペーパータオルが散乱しかねません。もしそのトイレが男女共用だとすると余計に気を使って行う必要があります。

清掃用品について

厨房やホールなどの専用洗剤、除菌剤や消毒液、害虫駆除の殺虫剤まで清掃用品リストについては以下になります。

飲食店の掃除方法【客室編】

お客様が入ってくる飲食店の客室はキレイに掃除しておかないと、売り上げにも影響がでてきます。ただし、むやみやたらに掃除していると手間がかかったり、従業員への負担が大きくなったりします。お客様が快適に過ごせる店舗を作るためには、掃除するポイントを絞ることが大切です。まずは、客室の掃除するポイントをお知らせしますので、以下参考にしてください。

客室の床は特に、キレイに保っておくことが大切です。汚れていたら直ぐに掃除しましょう。全体を掃除するときは、掃き掃除をしてからモップがけを行います。掃き掃除の際は、飲食物を扱うお店なので砂やホコリが舞いたたないよう丁寧に作業しましょう。出入り口の部分や客室と厨房の境目は汚れやすくなっているため、モップでキレイに仕上げていきます。

万が一、油汚れが取りづらい場合は高温スチームを使用すると便利です。またカーペットの床を使用している場合は、掃除機でゴミを吸い取った後でカーペット専用の洗剤と布巾を使って汚れを落としていきましょう。

エアコンの吸入口、噴き出し口

気になるのに意外と手がつけられずに放置されているのがエアコン。天井に埋め込まれたタイプであれば余計です。考えて見れば、噴き出し口が埃で汚れているのは衛生的にもお客様に与える心象的にもよくありません。原因の大半はフィルターの目詰りからくる汚れです。少なくとも月に1度は掃除機でバキューム清掃をしてください。また、タバコのヤニや油分を含んだ煙で内部のフィンまで汚れが付着すると、空調効率が低下し電気代の無駄使いにつながります。年に1度は専門業者に内部まで洗浄清掃をしてもらうことをお薦めします。分解・洗浄費も以前に比べ安くなって1台2万円前後です。見た目の汚れも内部もキレイになり、カビ臭さも消え一石三鳥です。

座布団、布製シート

居酒屋の座敷で汚れた座布団を見るとその店の品格が疑われます。せめて外のカバーは定期的に洗濯しましょう。次に最近カフェのシートなどで増え始めた布製のモケットシートなどが要注意です。食べこぼしのシミがあったり、食べかすが背もたれと座面の境目にたまりやすく不潔なばかりか雑菌の繁殖が心配されます。プロの方にお話を伺うと中性洗剤を含ませたタオルで叩いて落とす方法と高温スチームクリーナーにタオルを付けて浮き上がらせて落とすやり方あるようです。参考になさってください。

照明

客室の照明のホコリは、意外と見落としがちです。ホコリがたまらないようにしておかないと料理に入り込んだり、テーブルに落ちたりしてしまいます。定期的に、モップや布巾を使用して照明のホコリを拭き取るようにしましょう。掃除をするときは、掃除する始めの段階で行うことがポイントです。照明から落ちたホコリが床やテーブル、椅子に落ちる可能性があります。床やテーブルを先に掃除すると、照明から落ちたホコリをまた掃除するため二度手間になってしまいます。

掃除をする順番は「上から下」です。掃除する順番も意識して効率的に掃除を行いましょう。

観葉植物

意外と見過ごされているのが観葉植物です。この観葉植物、枯れた葉はすぐに剪定し葉の表面に着いた埃は毎日の水差しの都度に行いましょう。みずみずしい緑の葉は生命力に溢れお店に潤いをもたらします。逆に元気のない枯れ葉がそのままの観葉植物はすぐに処分しましょう。代わりにフェイクのアート観葉植物も最近は出来栄えの良いものが増えています。この機会にリプレイスの候補として検討するのもよいでしょう。

飲食店の掃除方法【トイレ編】

見た目の清潔感は重要です。定期的なお掃除を必ず取り入れましょう。よくファミリーレストランのトイレの入り口に担当者と時間が書かれた紙を見かけることがあります。大手チェーンこそトイレのお掃除に力を入れています。ここは手を抜かずに行いましょう。

また、トイレ内の臭いの除去も重要です。アンモニアを主成分にした臭気はなかなか取りづらく厄介なものです。その原因となるのが、タイルの目地や床に染み付いてしまっている場合と便器に尿石などがこびりついているケースです。市販のトイレ用洗剤でなかなか落としきれない場合があります。最近は業務用の尿石除去剤がネットで買えるようになりました。何種類も出ていますので一度試してみるとその効き目の違いにびっくりされると思います。

では詳しい掃除方法をお知らせします。

最低2回は便器をブラシ掃除

トイレの便器は、1日最低2回は掃除しましょう。タイミングとしては、利用者がいない営業前と営業後が最適です。しかし、利用者がいると汚れるものです。数時間おきにチェックし、汚れていたら掃除しましょう。便器に汚れがついたままでいると、不衛生な臭いが発生したり、汚れを落としづらくなったりする場合もあります。また、お客様に不快感や嫌悪感を与えてしまうので、可能な限りキレイに保つようにしましょう。便器を掃除するポイントは、クリーナーやブラシを使用してゴシゴシ洗うことです。その仕上げとしてトイレ用クロスを使用するとキレイに磨けます。

床はモップで拭き取る

トイレの床は、目に見えなくても汚れている場所です。ホコリが溜まることもあれば、尿などが付いていて臭いが発生する部分でもあります。汚れがあまり目立たなかったとしてもしっかりと掃除しましょう。トイレの床を掃除する際は、モップを使うと便利です。水と洗剤をつけて拭き取るとキレイに汚れが落ちます。汚れがこびりつきなかなか取れない場合は、ブラシを使うこともおすすめです。掃除の最後は、滑らないようしっかり床の水気を拭き取りましょう。

洗面台と鏡はクリーナーを使う

洗面台や鏡は、水垢がつきやすいためしっかりと落としておくことが大切です。洗面台は蛇口周辺の汚れを落とし、排水溝が詰まらないようにゴミの除去も忘れずにしておきましょう。鏡が水垢などで汚れている場合は、キレイに落としておかないとお店の印象が悪くなる可能性があります。特に女性のお客様は鏡を使用することが多いため、クリーナーを使用して磨き、汚れのない鏡を保つように意識しましょう。ピカピカに磨かれた鏡は、清潔感を強調させます。

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飲食店の掃除方法【厨房編】

厨房は、清潔な状態に保つために定期的に清掃を行う必要があります。それは、厨房がお客さまをもてなす食品を作る重要な場所だからです。もしも厨房が汚れていると、衛生状態が悪化して安全な食品を提供することが難しくなるかもしれません。厨房の状態が原因で客足が遠のいてしまうと業績にも影響を与えます。

オイルフィルター

オイルフィルターは、火災の原因にもなるため定期的な清掃が必須です。放置したままでいると、ホコリに油分付着してフィルターに油分を含んだホコリが溜まります。そのホコリに火がついてしまうと、発火する危険性があるため清掃しないと危険です。加えて、フィルターにオイルが付着していると排気能力が低下し、厨房の気温上昇の原因となります。スタッフの働きやすさとも関連するため、定期的な清掃を行いましょう。

掃除をする際は、オイルフィルターを取り外してブラシで汚れを取ります。アルカリ性洗浄洗剤を使ってお湯で流すことで効率的にキレイにできます。清掃するときは、オイルフィルターのみ取り外すことがポイントです。それがほかのところに汚れが飛ばないようにするためのコツになります。

排水溝

清掃する際は蓋若しくはグレーチング(網型の蓋)などを外し、デッキブラシで綺麗にしましょう。もし掃除をしばらく怠っている場合は油汚れに強い洗剤を使用し、蓋ともどもしばらくつけ置きして汚れを浮き立たせてからの方が効率的です。グレーチングの溝に汚れが詰まっているようなら洗剤を吹き付けるのと同時に汚れがひどい表面にペーパータオルを置きその上から液剤を噴霧することで頑固な汚れも落ちやすくなります。

排水溝から臭いがする、油で床がべとべとしてそのまま客席に出られないとの理由で段ボールなどを敷いているケースを見かけます。ここは一つ毎日の日課として床清掃ともども排水溝のお掃除を行ってください。毎日やれば短い時間で綺麗になります。

グリストラップ

ここも毎日清掃してください。もともと油を含んだ排水が直接下水に流れ込むのを避ける為に必要な装置です。内部に流れずに溜まった食品カスをすくいとると同時に油吸着シートに油分をしみこませる要領で綺麗にお掃除です。稀に脂分がトラップ内に沈殿することがあります。スコップの様なもので丁寧に取り除くか水も吸い取れるバキューム機で吸い取ってください。その上でグリストラップの素材(FRP、ステンレス等)に適合する洗剤で洗い流してください。

排水管

厨房の臭いの元凶となっているのはなにも排水溝やグリストラップだけではありません。シンクから延びるジャバラホースや塩ビ管と繋がれている排水管の付近からも発生する場合もあります。ポピュラーなケースで言えば、単に排水管にジャバラホースがさしてあるだけの場合排水管から臭気が上がってくるケースです。また、長年の劣化で臭い止めのキャップが破損しているケースも見受けられます。

単純にこれらを交換するか配管用のパテで隙間を埋めてしまうことで解決します。臭気がないからと言って隙間やキャップの劣化を放置しておくと、そこがゴキブリやネズミの通り道となり店内に細菌が持ち込まれるリスクが生まれます。気が付いた時に必ず処置をしましょう。

シンク

シンクを清掃する際はヌメリ汚れを取ることが必要になります。ヌメリ汚れを放置していると衛生的な面で悪影響があります。その汚れが食器に移り、食品にも移るとお客さまが口にする際に雑菌が混ざるかもしれません。ヌメリ汚れは抜かりなく清掃しましょう。

シンクの清掃を行う際は、取手部分も忘れずに除菌することが大切です。取手部分はたくさんの人が触れる部分であるため、雑菌が移って広まる可能性があります。ヌメリ汚れは短期間で発生するため定期的に清掃しましょう。

冷蔵庫

冷蔵庫の汚れも見て見ぬ振りせず、掃除しましょう。冷蔵庫の汚れを放置しているとカビが生えやすくなり、悪臭が新鮮な食材にまでうつってしまいます。食品を保存する場所の衛生状態が悪いままでいると、食中毒の危険性も上がります。

冷蔵庫の中は、料理を詰め込みすぎず通気性よくしておくことも大切です。また、冷蔵庫の中だけではなく、扉部分もしっかりと殺菌しましょう。冷蔵庫の中や扉についた水滴には特に注意が必要です。カビや雑菌を繁殖させる原因となるので、キレイに拭き取って清潔な状態を保ちましょう。

厨房の床

厨房の床は汚れがちです。汚れたまま放置していると、厨房内を移動する際に滑ったり、靴が汚れたりする可能性があります。床が汚れているときは、まずは床に落ちているゴミを除去しましょう。ゴミが落ちていない状態で水で流したり、デッキブラシで擦ったりすることでキレイにできます。場合によっては油汚れ用の洗剤を使用したほうがよいケースもあるでしょう。油汚れ用の洗剤を使うことでヌメリのある床でも効率的に清掃できます。

デッキブラシを使用して濡らした床を清掃した場合は、最後に必ず水気を取ることが重要です。水が残ったままだと、床を歩く際に滑って危険です。水気をとって清掃を完了させることを覚えておきましょう。

飲食店の掃除での注意点


飲食店を経営する上では、定期的な掃除が必要です。しかし、ただキレイな状態を保っておけばよいというものでもありません。掃除に加えて、お客様が快適に店内で過ごせるように心がけたり、工夫したりするポイントがあります。以下で注意すべきポイントを解説しますので、取り入れてみましょう。

清掃用具をしっかりと用意をしましょう

清潔感のない店に共通することとして、清掃用具が完備されていないことがあげられます。掃除をしようと思っても、手にしたくないような雑巾しかなければ、手が空いたからといって気軽に掃除はできません。これを防ぐために、清掃用具の置き場所を決め、管理するようにします。また、必要な部分には、しっかりとお金をかけます。たとえばモップであれば、柄の部分がおれていたり、木材で黒くなっていたりしたのでは掃除をする気が失せてしまいます。これは丈夫で、洗える素材のものを購入しておく方がよいでしょう。その一方、モップの先の部分は頻繁に変える方が清潔かもしれません。その意味では、安いものでいいわけですから、100均のものでも問題はないと言えるでしょう。

雑巾も同じことです。 使い捨てを推奨するわけではありませんが、ある程度汚れたらさっさと捨てて、新しいものに変えることが掃除のしやすさにつながります。意外に盲点になっているのですが、雑巾はドリンクを床にこぼした場合など、お客の目に触れるケースが多くあります。持っていった雑巾が汚なければ、よい印象は与えられません。バケツも同じこと。お客の目に触れることを考え、掃除道具にも清潔さが重要なのです。

掃除の道具はお客様に見えない場所にしまいましょう

掃除の道具は汚いものなので、お客様から見えない場所にしまっておきましょう。特にトイレという不衛生なところを掃除する用具は、出しっぱなしにしないよう注意しましょう。掃除用具が出ていると、生理的嫌悪感を感じる人も少なくありません。食事を提供するお店であればなおさら、印象はよくありません。

掃除をしっかりしようという気持ちは大切ですが、道具の片付けも怠らないように心がけましょう。お客様からの印象を下げてしまわないように、適切な場所に掃除用具をしっかり片付ける習慣を持っておく必要があります。

掃除道具の掃除も忘れずにしましょう

店内の汚れを気にするあまり、掃除用具の汚れをそのままにしてしまう人もいます。道具が汚れているまま掃除をしても、キレイになりません。もし掃除用具が汚れていたら、道具を洗っておくことが大切です。汚れがひどい道具は、新しいものに取り替えましょう。掃除用具に雑菌が繁殖して悪臭やカビが発生することもあります。衛生的な環境を維持するためにも、定期的に洗浄するようにしましょう。

まとめ


いかがでしたでしょうか?今回は、飲食店の掃除の仕方について解説しました。店内のそれぞれの部分は適切な方法で掃除を行い、キレイに保つことを心がけましょう。清潔感は人の印象に大きく影響するため、掃除を習慣的にすることは大切です。

そして店舗をきれいに保つには、経営者が頑張ればよいという問題ではなく、アルバイトを含んだ従業員すべてが、日頃からどのように行動するかが重要です。そのためにどうすればよいのかを考えて行動するようにしましょう。

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