【飲食店開業】家賃保証会社とは?物件を契約する際に利用する家賃保証会社の仕組みやメリット・デメリットをご紹介
飲食店の店舗物件を契約する際は、たいてい「連帯保証人」が必要ですが、「家賃保証会社」を利用する場合も多くあります。しかし、家賃保証会社がどのような仕組みなのかを知らない人も多いかと思います。
そこで今回は、家賃保証会社の仕組みについてやメリット・デメリットをご紹介します。
そもそも家賃保証会社とは?
家賃保証会社とは物件の賃借人が万が一、家賃を滞納した場合に一定期間(契約や会社によってさまざま)家賃を家主さまに支払ってくれる会社です。
ただし、これは家賃を肩代わりしてくれるわけではなく、立て替えてくれるだけです。もちろん、賃借人に支払いの義務はあるので、家賃保証会社から賃借人へ請求が来ます。家賃保証会社を使う場合にも家賃保証会社の審査もあり、保証料も発生します。
住宅用と店舗用で金額や保証期間も変わってきます。店舗用ですと、家賃の1~1.5ヶ月の保証料を払って1~3年ほどの保証期間が多いです。保証期間後は、制度の使用が無ければ保証会社に支払う更新料が安くなったり、逆に滞納があったりすると高くなったりするケースもあります。
家賃保証会社の仕組みと審査方法について
家賃保証会社は、連帯保証人と同様の責任を負ってくれます。つまり、万一契約者の家賃支払いが遅れた場合に、契約者の代わりに家賃を支払ってくれるシステムになっています。親族に連帯保証人を頼みにくいケースもあるため、困ったときにはありがたい存在です。
仕組みとしては、初回の契約時や契約更新時に、月額家賃の30%〜100%程度を家賃保証会社に支払います。ただ、このときの金額や契約年数は業者によってさまざま。内容の吟味が必要となりますが、契約者本人が家賃保証会社を選べる場合もあれば、不動産業者側が指定する家賃保証会社を利用しなければならない場合もあります。指定業者の保証が納得できる内容でなければ、物件契約自体がうまくいかなくなる可能性もあるため、注意しましょう。
審査方法については明らかにしていない家賃保証会社がほとんどですが、これまでの収入や貯蓄額など、契約者の状況によって支払い金額が変わるとされています。審査にかかる時間も、数時間~数日と家賃保証会社によって異なるため、余裕をもって依頼するようにしましょう。
もちろん、家賃保証会社側も損をしたくないですので家賃が高額であったり滞納リスクが高かったりするケースでは、審査が通らない可能性も考えられます。運転資金を十分に確保し、計画性のある事業であることを伝えられるようにしましょう。
家賃保証会社を利用するメリット・デメリット
ここからは、家賃保証会社を利用するメリット・デメリットをご紹介します。
メリット
通常物件の賃貸借契約を結ぶには保証人が必要になります。しかし誰でも良いというわけではなく、個人では親族、法人だと代表取締役などが一般的です。しかし、さまざまな事情で保証人をたてられない方もいます。そんな方にとって、家賃保証会社はありがたい制度だと言えます。
デメリット
賃借人側のデメリットの一番は保証料です。そもそも家賃の滞納が無ければ基本掛け捨ての保険になりますので、物件の契約時や更新時に純粋に費用が上がってしまいます。また、近年保証会社の倒産や強引な取り立てによる苦情なども増えているため、会社選びも慎重にする必要もあります。
保証会社へ支払う費用の相場
保証料の金額ですが、保証会社によって様々です。一般的には、月額合計賃料の30~100%分を契約時に支払うことが多いです。例えば、賃料10万円で、保証料50%の場合だと10万円×0.5=50,000円を契約時に支払います。
どこの保証会社を利用するかは、物件の大家さん(管理会社)から指定されているケースが多く、管理会社によって保証会社や保証プランが異なり、金額には変動があります。この保証料は敷金、礼金などと一緒に初回費用で支払うことがほとんどです。
また、上記の初回保証料とは別に「保証委託更新料」などの費用もかかります。こちらは賃貸契約の物件更新料とは異なりますので事前に確認しておきましょう。
保証会社は選べるのか?
会社によって保証内容や料金の変わる保証会社、できる限り安いところを利用したいです。しかし、保証会社は入居者(開業者)では選べないことがほとんどです。貸主や管理会社からの指定が多いです。理由は管理のしやすさです。保証会社を1つに絞って取引した方が、管理会社は管理が楽です。家賃の遅延時にスグに連絡することができます。いろいろな保証会社を使っていると、どこに連絡するべきか物件ごとに確認するなど余計な手間が発生します。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は、家賃保証会社の仕組みについてやメリット・デメリットをご紹介しました。
家賃保証会社は選べないケースが多いですが、利用する際は、国土交通省の登録家賃債務保証業者一覧を確認しておきましょう。