【飲食店】古民家物件で開業する際の注意点やリノベーションのポイントなどについて解説
今流行りの古民家を利用して飲食店を開業したいと考える人も多くいらっしゃるかと思います。
今回は、飲食店における古民家物件で開業する際の注意点やリノベーションのポイントなどについて解説していきます。
基本的にはリノベーションが必須!?
多くの場合、住宅として使われていた物件なので、飲食店にするにはリノベーションョンが必須になります。ただ、開業資金を無駄なく使うには物件選びがとても大事になります。立地や客層を考慮するのはもちろん、物件の状態の確認を怠ってはいけません。
人が離れた建物は、数年のうちは活用できる状態を維持しています。ですが、手入れがされないまま時間が経つと、雨漏りや腐食、シロアリ被害などが出て、建物に傷みが出てきます。立地や家賃・購入費用が理想的であっても、傷みがひどければ修繕費は大きくなることを念頭においておきましょう。
物件の広さは床面積が200㎡未満を検討しよう
古民家や空き家でカフェを営業していくには、工事前に建築確認申請を行い、建築基準法上の「用途変更」をしなければなりません。古民家は、その建物が建てられた当時は合法でも、現在の建築基準法の基準は満たしていない「既存不適格物件」であり、建築確認申請を行う場合は、現在の法律に従うように耐震性等の改修が求められます。
ただし、床面積が200㎡に満たない物件は用途変更が不要。200㎡未満の物件を探すことが開業の近道になります。また、古民家では床面積が200㎡を超えることは珍しくないため、建築確認申請が不要になるようなリノベーションプランを準備することも手立てになります。
営業をしていくには、店舗面積と経営規模がマッチしていることも重要です。広くなればリノベーション費用がかさみますし、営業開始後には人件費が増え、それだけ売上が必要になります。床面積200㎡未満の店舗を検討することは、経営面から考えてもメリットになり得ます。
古民家リノベーションの注意点とは?
まず古民家は、現代のコンクリート建造物のように高い断熱性・気密性が備えられていません。物件次第では室内に外気が吹くほどの隙間が空いているケースもあるため、リノベーションする際は改修工事で断熱性および気密性を確保しましょう。
また、保健所から営業許可を取得して飲食店を開業する際は、一定の施設基準を満たす必要があります。ですが、気密性が低いとネズミや虫などの防除設備を有していないと判断され、施設検査をクリアできない場合があるので注意しましょう。
そして古民家をリノベーションする際は、内容次第で固定資産税や火災保険が高額になることがあるため注意しましょう。建物の固定資産税評価額は、木造か鉄筋かといった建物の構造、築年数などによって変動します。古民家は木造で築年数が50年以上であることがほとんどですので、固定資産税は新築の鉄筋物件と比べて安い傾向にあります。しかし、リノベーションによって増築を行った場合、増築部分が経年劣化していない新築部分とみなされ、評価額が引き上げられるケースがあります。加えて、火災保険料は木造や土蔵など耐火性が低い建物だと割高になる傾向にあるため、木造の古民家は高額となる点も覚悟しなくてはいけません。
リノベーションの費用相場は?
リノベーション費用の相場はおおよそ600~1000万円になります。厨房機器や設備の導入に300万円程度必要なので、初期費用は1500万円程度用意できることが理想的でしょう。地方自治体によっては、地域活性を目的にした古民家再生の助成金や補助金制度があります。古民家をリノベーションして飲食店開業をする際にも使える制度もあるため、開業を検討している場合は情報収集をしてみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は、飲食店における古民家物件で開業する際の注意点やリノベーションのポイントなどについて解説しました。
古民家カフェの開業の流れや開業に際しての資金調達方法については以下の記事でまとめていますのでご参考にしてください。
(参考記事)古民家カフェの開業の流れについて解説