飲食店の業態転換に補助金「事業再構築補助金」の第4次公募を開始
政府は10月28日、コロナ禍での業態転換を支援する「事業再構築補助金」の第4次公募を開始しました。申請の受付は11月中に開始予定で、締切りは12月21日です。ちなみに今年度の事業再構築補助金の公募は残り2回。第5次公募は来年1月を予定しており、申請期間は来年3月頃までとなっています。
事業再構築補助金は、新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編など思い切った事業再構築をしようと試みる中小企業の手助けをする補助金のことで、補助額の上限は1億円とされており、大変注目されています。
今回は、「事業再構築補助金」について詳細や4回目公募内容をご紹介します。
そもそも事業再構築補助金とは?
事業再構築補助金とは、思い切った事業再構築をしようと試みる中小企業の手助けをするための補助金です。細かな詳細については、以下、経済産業省「事業再構築補助金」のパンフレットからご確認ください。
経済産業省が実施する補助金となっていて「新分野展開や業態転換、事業・業種転換等の取組、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等を目指す企業・団体等の新たな挑戦を支援」することが目的となっています。
令和2年度第3次補正予算に「中⼩企業等事業再構築促進事業」として1兆1,485億円という大規模な予算で組み込まれたことで話題となったので、当時補助金を調べた機会がある方は記憶がある方もいらっしゃるかと思います。事業継続が難しくなったコロナ禍において、新しい事業展開を検討する中小・中堅企業向けの補助制度として注目されている補助金の1つです。
事業再構築補助金第4回公募のスケジュール
事業再構築補助金第4回公募のスケジュールは以下のように発表されています。
【公募期間】
- 公募開始:令和3年10月28日(木)
- 申請受付:令和3年11月中旬予定
- 応募締切:令和3年12月21日(火)18:00
第4回公募に申し込まれる予定の方は遅くとも11月上旬準備を始めたほうが良いです。
第3回公募と比較して主要な変更はほとんどありませんでした。「大規模賃金引上枠」という枠が新設されましたが「従業員数101人以上」の企業が対象なので一部の企業に限定されます。細かい点でいうと、提出する事業計画に関して詳細項目が追記されたりチェックシートが設けられたりと多少の変更はありますが主要なところは第3回公募とほぼ同じです。
初めて申し込みをする方など、上記でお知らせした経済産業省のパンフレットからご確認ください。
制度見直しも検討されている?
これまでには、予算額ベースで半分近くの支給案件が採択されていますが、財務省は「コロナ禍で売り上げの落ち込みが特に大きく、業態転換のニーズが高いとみられる飲食・宿泊業が採択された割合は4分の1程度にとどまる」、「補助金依存や過大投資を誘発する恐れがあり、制度を抜本的に見直す必要性がある」と現状の問題点を指摘しています。同省は「真に必要な事業者に適切な支援が行き渡るような見直しが必要だ」と主張しており、今後は経済産業省と制度の見直しに向けた協議が行われます。
まとめ
事業再構築補助金は、ものづくり補助金や持続化補助金、IT導入補助金など2020年度中の中小企業向けの補助金に比べて予算規模が大きく、コロナ禍をきっかけにチャレンジする中小企業への積極的な支援を打ち出しています。第4回以降も第5回実施が令和4年1月中に開始する予定となっています。
是非この機会をものにして、事業の発展の足掛かりにしてみてはいかがでしょうか。