飲食店における『コンセプト』の意味とは?
飲食店の独立・開業・経営は、コンセプト作りから始まりますと言われていますが、そもそもコンセプトとはどういう意味なのでしょうか?
今回は、飲食店における『コンセプト』の意味について解説していきます。
そもそも飲食店のコンセプトとは?
「コンセプト」には概念・意図・発想・構想・テーマなどの意味がありますが、飲食店のコンセプトとは「終始一貫させる考え・構想」でお店のテーマや骨子となるものです。
コンセプトはお店の雰囲気そのものにダイレクトに関わってくるため、事業の成功に大きな影響を与えることになります。なかには経営者が意図していない場合でも流行るお店には明確なコンセプトが根底にあり、結果として統一感のあるお店作りになっているものです。そのため、飲食店のコンセプトをつくることは、事業を成功させるための近道であるということがいえます。
そして注意したいのが、単なる漠然としたイメージではなく、具体的な経営プランであることです。開店準備の段階では、資金を調達するために金融機関へ提出する事業計画書のベースになるものですし、店舗工事を行う施工会社との打ち合わせの時にも必要となります。また、開店後には消費者に向けてお店をアピールする材料となる、非常に重要なものです。
飲食店の店舗例を以下で挙げてみました。例えば飲食店において「子供と一緒にくつろげるカフェ」というコンセプトを掲げているのであれば、
- 出来るだけ交通量が少ない場所に物件がある
- 子供用メニューがある
- ファミレスのようにドリンクバーがある
- すべてがソファ席である
- 子供を遊べるスペースがある
- 授乳室がある
など、そのコンセプトに沿った物件、内装、設備、接客、メニューなどを用意する筈です。このコンセプトにも関わらず「カウンターのみの店舗」を作ってしまうと、それはコンセプトから大きく外れることになります。
コンセプトづくりをするタイミングとは?
飲食店のコンセプトは、実際に開業する前に作っておく必要があります。コンセプトは、店舗の立地やメニュー、内装にもかかわることですから、事前に定まっていなければならないからです。
実際に飲食店をオープンするとなると、資金繰りや各種の届け出、競合店や市場の調査、店舗契約、工事業者の選定、人材確保や育成など、しなければならないことが数多くあり、なかなかコンセプトを練ったり見直したりする時間が取れないこともありますので、開業する前段階で余裕をもって作るようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は、飲食店における『コンセプト』の意味について解説しました。
コンセプトというと、キャッチコピーのように思われがちですが、店舗の運命を左右する鍵といっても過言ではありません。コンセプトと合わない商品やスタッフ、内装は顧客を失望させるだけではなく、店舗の存続自体を危うくします。ぜひ、店舗が顧客に愛され末永く営業が続けられるよう、しっかりとしたコンセプト作りをしてみましょう。
(参考記事)コンセプト作りの考え方について