飲食店の営業時間や定休日の決め方とは?
これから飲食店を開業する方の中には、営業時間や定休日の設定に悩む方も多いかと思います。店舗の営業時間や定休日の設定は、コストと売り上げに直結していきますので、事前に効果的な決定方法を知っておく必要があります。
そこで今回は、飲食店における営業時間や定休日の決め方について解説していきます。
一般的な業種別の営業時間
業種別に、一般的な適した営業時間はあります。
例外として、そばやうどんの店でアルコールやつまみを出したり、居酒屋でランチを出したりする場合は、昼と夜もどちらもコアタイムに設定することもできますので一概には言えませんが、一般的な業態別の営業時間は以下になります。
□業態別一般的な営業時間
飲食店の営業時間の決め方とは?
飲食店の営業時間は周辺の環境や業態から判断できます。判断基準となる主な要素は、立地条件、業態としての特性、経営上の数値条件です。それぞれについて以下で説明していきます。
立地条件
立地によって主な顧客層や来店の動機などに違いがあるため、営業時間が変わります。例えば学生が多い地域で営業するのと、社会人が多い地域で営業するのとでは時間ごとの来客数に大きな違いが出てきます。これはその地域の顧客動向からくる影響であるため、きちんと調査しておくと良いでしょう。
業態としての特性
運営する飲食店の業種によって混雑するコアタイムが異なります。例えばそばやうどんの店であれば昼が最も混む時間ですが、居酒屋であれば夕方あたりから混み出します。
経営上の数値条件
飲食店を経営する上では家賃、人件費、光熱費などの経費と売上との兼ね合いも重要な要素となってきます。営業時間は経費と時間毎の売上高を計算し比較検討しましょう。ピークではない時間帯に店を開けると経営を圧迫してしまうようなら、営業時間を変更しなければいけません。また実際には営業時間以外にも、開店準備や閉店後の片付けをするでしょう。その時間の人件費や光熱費なども考える必要があります。
飲食店の定休日を決め方とは?
多くの飲食店は原則的に、定休日は曜日で決めています。重要なのはお客さんに覚えてもらいやすいことであり、定着です。定休日の決定はターゲット層や立地に左右されますので、曜日ごとの人の流れを確認したうえで決定しましょう。一般的には週の前半に定休日を定めている店舗が多いようです。
日曜日定休の場合
オフィス街など、平日に出勤する社会人をターゲットとしている場合、サラリーマンの一般的な休日に合わせて日曜日を定休日していることが多いです。
月曜日定休の場合
忙しい土日の週末を乗り越えた月曜日の定休日というのは、昔からの定番です。月曜定休の場合、ハッピーマンデー法や祝日の振り替えで月曜日が祝日になることも多いので、その場合は月曜営業で火曜日をお休みにしているお店が多いです。
火曜日定休の場合
ハッピーマンデー法や振り替えで、祝日や祭日が月曜日になることが多くなってからは、稼ぎ時の祝祭日はお店を開けて、その次の火曜日を定休日にするお店も多くなりました。
水曜日定休の場合
市場がお休みのことが多いので、和食系の飲食店は水曜定休のことが多いです。元々、魚市場などの卸市場関係の職種の休みは、日曜と祝日に集中していましたが、週休二日が当たり前になったことで、水曜日が一番忙しくないという理由により、週の真ん中である水曜日に休みを設けるようになったそうです。
深夜営業をする際の注意点
開業する飲食店が居酒屋やバーであれば、深夜営業をすることもあるでしょう。深夜営業する場合には制限や義務が課されますので、事前に把握しておきましょう。
まず深夜営業するには、営業予定地や店舗の所在を管轄する警察署の生活安全課にあらかじめ申請しなければいけません。従業員名簿の作成・管理も行います。そして深夜に酒類を提供する飲食店は「深夜酒類提供飲食店営業開始届」を警察署に届け出なければ、違法営業となってしまうため注意しましょう。
深夜営業時の騒音については環境庁大気保全局から規制されていますので、カラオケやBGMなど大音量で音楽を流す予定があればどの程度なら許可されるのか知っておかなければいけません。店舗によっては近隣地域を考慮して営業時間を制限したり、音響機器の使用時間を制限したりといった工夫が必要になります。
まとめ
これから飲食店を開業する方は、上記を参考に営業時間や定休日を決めていってください。
現在飲食店を開業している方は、営業時間の実態を分析してみれば、意外に利益の出るポイント、あるいは損失を減らせるポイントが見つかる可能性があります。営業時間の分析と評価、そして必要であれば見直しをしてみていってください。