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弁当屋ビジネスのポイント! 開業前に知っておくべき必要なこと


「飲食業店の開業を検討している」という人にとっておすすめしたい業態のひとつが弁当屋の開業です。中食需要が広がっていく中で、弁当屋は飲食店よりも設備投資が少なく、営業コストも低いのが特徴です。

しかし、誰でも開業すれば簡単に人気店になれるというわけではありません。弁当屋の開業方法や営業形態など、継続してお店を続けるには必要な情報を集めておくことが大切です。

そこで今回は、弁当屋の必要な資格、営業形態など、開業に必要なことについて解説していきます。

弁当屋の需要は高まっている!?

最近の新型コロナウイルスの影響で、弁当屋の需要があるのではないかと考える人も多いかと思いますが、日本人のライフスタイルの変化により、10年ほど前から高まり続けています。

単身世帯や夫婦共働き世帯が増えたことで、「単身では自炊すると高くつく」「共働きでは食事を作る時間があまりない」などという状態になり、弁当や惣菜などを家で食べるという外食ならぬ「中食」が、市場拡大を続けているのです。また、高齢者世帯の増加も弁当屋の需要が高まっている理由のひとつです。どんどん高齢化社会となっていくのと比例するように、高齢者向けの栄養バランスや食べやすさを考えた弁当の宅配需要も高まっています。

つまり弁当屋は、幅広い世代からの需要が高まっているという事です。

弁当屋を開業するにあたり、必要な資格とは?

弁当屋を開業するにあたり、必要な資格は食品衛生責任者です。食品衛生責任者は栄養士または調理師の資格保有者ならば、無条件でなることができます。どちらの資格も持っていなくても、近隣の衛生食品協会などが開催している食品衛生責任者講習会に1日参加すれば取得可能です。ただし、参加費は10,000円ほどかかります。食品衛生責任者は、各店舗に1人いれば問題ありません。したがって、自分自身で食品衛生責任者の資格を取るばかりではなく、資格保持者を雇うという方法もあります。

このほかには、飲食店営業許可証が必要になります。この許可を得るには、調理場や設備などが必要になります。保健所に申請後、検査が入りますが、許可が下りるまでに数日かかることがあります。オープンに間に合うよう、スケジュールを調整する必要がありそうです。また、店舗に必ず1人は食品衛生責任者を置く必要があるため、注意が必要です。

一般の開業手続きとして、個人であれば税務署への開業手続き等、法人であれば、必要に応じて、健康保険・厚生年金関連は社会保険事務所、雇用保険関連は公共職業安定所、労災保険関連は労働基準監督署、税金に関するものは所轄税務署や税務事務所にて手続きをします。

販売する商品によっては必要な許可がある!?

弁当屋として成功するには、いかにして他と差別化できるか、特色のあるメニューを提供できるかというのがひとつのポイントとなります。しかし、提供商品によっては次のような特別な許可を保健所から取得しなければいけません。

乳類販売業

牛乳や乳飲料などを販売する際に必要です。ただし、弁当屋のようにショーケースによる店頭販売だけが行われる場合は、施設基準の一部が緩和されます。

菓子製造業

弁当だけではなく、食後のデザートとして手作りケーキやクッキーなどを販売したいというプランを持っている人もいるかもしれません。この場合は菓子製造業の許可が必要となります。

開業形態

弁当屋での開業形態は主に以下の3つになります。

  • 店舗
  • フランチャイズ
  • 移動販売

店舗

個人の弁当屋を運営していくスタイルは、自由度が高く、売り上げは全て自分のものになりますので、利益率は高くなります。但し、物件取得、設備機器、内外装工事、人材採用・教育など全てを自分で行わなくてはいけませんので、費用と手間がかかります。

フランチャイズ

フランチャイズの大きな魅力はブランド力です。知ってもらうには、宣伝広告なども必要になりますが、フランチャイズ店の場合、本部がサポートしてくれます。集客、マニュアル、ノウハウ、仕入先など、運営に必要なありとあらゆる恩恵を得られるのが大きなメリットです。但し、加盟料だったり、ロイヤリティの支払い、自由度のなさなどがデメリットになります。

移動販売

移動販売での弁当屋も最近多く見かけます。固定店舗だと顧客が限られてきますが、移動販売だと自分のコンセプトに合わせて様々な顧客のアプローチが出来ます。但し、営業エリアが商業施設内ではなく道路を使用する場合は、管轄の警察署への届け出も必要になりますので、ご注意下さい。そして、営業許可を申請している場所での仕込みになりますので、自宅で仕込みというのは行ってはいけないというデメリットがあります。詳しくは最寄りの保健所に問い合わせてみて下さい。

弁当屋の開業資金はいくらくらい?

弁当屋の開業資金は導入する設備や営業形態によって異なります。 まず、店舗型の場合、店舗の規模・設備などにより差はありますが、300万~1000万円が開業資金の相場です。店舗の内装・外装や材料費、宣伝費などにコストが発生します。

宅配型においては、郊外に小規模な調理場を作って自動車やバイクで弁当を宅配する場合、約500~700万円が相場となっています。店舗に発生する費用は抑えられますが、宅配用の自動車にコストをかけなければなりません。お店の規模によっては、宅配用自動車を数代用意するケースもあります。

そして、キッチンカーで開業する場合、車両や導入する設備によっても異なりますが、100万~500万円が初期費用の相場となっています。水道設備や電気設備、調理設備など車にかける費用が大きいです。

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開業資金をどこから調達すればいいのか?

開業するにあたり、自己資金、いわゆる貯金だけで開業できればいいですが、なかなか日々の生活費なども考えると難しい所です。では自己資金以外でどこから調達すればいいのでしょうか?

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫とは、2008年10月1日に、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、国際協力銀行の4つの金融機関が統合して発足した100%政府出資の政策金融機関です。全国に支店網があり、固定金利での融資や、長期の返済が可能など、民間の金融機関より有利な融資制度が多く、設立間もない法人やこれから事業を始めようとする人であっても、融資を受けやすいのが特徴です。

一般的な中小企業に関係する事業は、国民生活事業になり、国民生活事業は事業資金の融資がメイン業務で、融資先数は88万先にのぼり、1先あたりの平均融資残高は698万円と小口融資が主体です。融資先の約9割が従業者9人以下であり、約半数が個人企業です。サラリーマンには馴染みではないですが、理由として、銀行のように口座はなく、貸付のみだからになります。

創業者向け融資制度である「新創業融資制度」や認定支援機関の助言があれば無担保・無保証、金利が安価になる「中小企業経営力強化資金」という融資制度がお勧めです。

信用保証付の融資

「信用保証協会」という公的機関に保証人になってもらい、民間の金融機関から融資を受ける制度です。貸倒のリスクを信用保証協会が背負うので、実績のない創業者が民間金融機関から融資を受けることが可能となります。万が一返済が不可能になった場合は、信用保証協会が代わりに金融機関に返済し、その後債務者は、信用保証協会に借入金を返済することになります。信用保証協会は全国各地にあり、地域ごとに創業者向けの融資制度を設けています。また独自の融資制度を設けている自治体も多くあります。

手続きの手順としては、信用保証協会に保証の承諾を受け、金融機関から実際の融資を受けるという流れになります。また各自治体の制度を利用する場合は、自治体の窓口を経由することになります。

親族、友人・知人からの借入

親族・知人から借入をする際には、その人の好意でお金を借りることになります。先々トラブルにならないようにしっかりとした取り決めをおこなっておくことが重要です。いくら近い間柄とは言え、お金を貸す側の心理としては複雑なものです。また、後々トラブルになりやすい資金調達法でもあるため、甘えてしまわないよう入念な説明と借用書などを交わすなど、お互いが納得のいく取り決めをしっかりとしておきましょう。

その他注意点として、金額によっては贈与税を納めなくてはならないので、実施する場合は、贈与とみなされないよう書面(金銭消費貸借契約書)を作成したほうが良いでしょう。また、利息など契約内容も明確にし、返済は銀行口座を通じたり、領収書をもらうなどして、証拠を残したほうが良いでしょう。

弁当屋を開業するにあたって注意すべきポイント

弁当屋を開業するにあたってもっとも注意すべきポイントは、開業コストを高くし過ぎないということです。弁当屋はテイクアウトもしくは配達が基本ですから、そもそも内装にそれほどこだわる必要はありません。しかしここで独自色をだそうとしてムダなお金をかけてしまい、それが経営を圧迫してしまうというケースもあります。内装にお金をかけすぎず、設備も中古で安く揃えられるものは中古を利用するなどというような工夫で開業費を抑えるといいでしょう。

あと店舗規模にもよりますが、開店からいきなり人件費が多額にかかるのも経営を圧迫させる原因となりますので、まずはできることなら自分だけ、あるいは自分と家族だけの経営でやってみるというのがおすすめです。

まとめ


弁当屋開業のために必要なことをご紹介してきました。弁当屋は少子高齢化や共働きの増加により今後も増えていく将来有望な業界です。一方、多くの競合もあるため安易な出店では失敗するリスクもあります。

記事のお問い合わせは
下記メールアドレスへ問合せください。

株式会社ベクターホールディングス
メール:kigyou@vector.co.jp

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